民間車検場とは？ディーラー車検との違いを解説

地域に根付いた民間車検場は、「○○自動車」や「○○モータース」といった看板を掲げている民間の整備工場です。地域密着型の車検場なので、手厚いサービスや、気軽に立ち寄れるアットホームな雰囲気が魅力です。民間車検場には、認証工場と指定工場がありますので、次の項ではそれぞれの違いについて解説します。

■民間車検には認証工場と指定工場がある

民間車検場には、大きく分けて「認証工場」と「指定工場」の2種類があります。どちらも、国家資格の二級整備士が在籍している点は変わりがありませんが、認証工場には車検ラインがありません。そのため、認証工場では車の整備だけ行い、陸運支局に持ち込んで検査を受けます。一方で、指定工場は自社の車検ラインを有していますので、車検整備から検査まで行えます。どちらも地方運輸局長からの認証を受けているため、車の分解整備が可能ですが、民間車検場と呼ばれるのは指定工場のほうです。

※分解整備とは・・・原動機、動力伝達装置、走行装置、操縦装置、制動装置、連結装置を取り外して行う自動車の整備又は改造のこと
（道路運送車両法第 49 条　道路運送車両法施行規則第3条「分解整備の定義」より）

新車や認定中古車をディーラーで購入した方は、ディーラー車検も車検を依頼する際、候補の一つになります。メーカーのブランド力や、専門性といった強みがありますので、民間車検と比較して検討してみましょう。

■メーカーに精通した整備士が担当

ディーラーには、メーカーの車を熟知した整備士が在籍しています。愛車のことを知り尽くした整備士が担当しますので、安心して車検を依頼できます。メーカー独自のライセンス制度もあり、高い技術力と専門性を日々磨いています。

■予備整備を実施している

車検費用が割高のイメージがあるディーラーですが、理由の一つは予防整備にあります。車検の点検項目に関係ない部品でも、寿命や故障の恐れがある場合は、早めに交換します。車検後の2年間、安心して走行できるよう、徹底的に故障の芽を摘むのがディーラー車検の特徴です。

■純正部品を使用する

費用は割高ですが、ディーラー車検で部品交換が発生した場合は、新車時と同じ純正部品を使用します。OEM品や社外品とは違い、不具合が起きる可能性も低くなるため、品質重視の方におすすめです。

■メーカー保証がある

新車をディーラーで購入した方は、メーカー保証で交換部品が無料になったり、安くなったりするメリットがあります。民間車検よりも、手厚いサービスを受けられるため、車に詳しくない方にとっては心強いサービスといえます。