オフロードタイヤとは？　特徴と効果を解説

近年のアウトドアブームや、SUVブームの影響もあり、街中でもオフロードタイヤを目にする機会が増えました。悪路を走行するイメージの強いオフロードタイヤですが、どんな特徴があるのでしょうか？　まずはオフロードタイヤの特徴からご説明します。

■オフロードタイヤの特徴

砂利や泥地を走破するために開発されたオフロードタイヤは、凹凸のあるトレッドパターンが特徴。不安定な路面を走行するために、大きなタイヤの溝で悪路を引っ掛けながら走ります。公道を走る一般的なタイヤは、排水性を重視するため縦溝が多くなっていますが、オフロードタイヤは横溝を増やすことで、悪路を走破する推進力を得ています。また、分厚いサイドウォールもオフロードタイヤの大きな特徴。扁平率を上げることで、高い推進力を得ることが可能になり、外部からの衝撃にも強くなります。サイドウォールが薄いタイヤだとホイールからタイヤが外れたり、バーストしたりするリスクが高くなるのです。

■オフロードタイヤのメリットとは？

オフロードタイヤのメリットは、なんといっても河原やぬかるんだ悪路での走破性能です。大ぶりのトレッドパターンが、不安定な路面でもしっかりとグリップします。他にも、手軽に足元をワイルドに演出できるデザイン性があります。悪路を走行する予定がない方でも、カッコよさに惹かれてオフロードタイヤを装着する方が少なくありません。

■オフロードタイヤのデメリットとは？

凹凸のあるブロックパターンは、走行中のパターンノイズが気になります。また、悪路でのグリップ力が高い分、燃費も悪くなり、一般的なタイヤと比較して摩耗スピードも早い傾向にあります。「走行中のパターンノイズ」「摩耗の早さ」「燃費の悪化」は、十分理解しておきましょう。

一口にオフロードタイヤといっても、大きく3つのカテゴリーに分かれます。本格的なオフロードモデルから、オンロード性能を重視したモデルまでありますので、使用用途や目的に応じて検討しましょう。

■マッドテレーン（M/T）

マッドテレーンはその名の通り、「ぬかるみ」「砂利」「砂地」などの悪路を走破するためのタイヤです。ゴツゴツとしたその見た目は、あらゆる環境下で安定したトラクションを発揮し、道なき道を突き進みます。悪路での走破性能が高い反面、舗装路では接地面が少なくなるため、静粛性や省燃費性能は劣ります。

■オールテレーン（A/T）

オフロードでの走破性能に加え、オンロードでの静粛性や燃費性能にも配慮したのがオールテレーンタイヤです。普段は通勤や買い物に使用するための街乗りとして使用し、休日にはアウトドアを楽しみたいという方におすすめのタイヤです。

■ハイウェイテレーン（H/T）

オールテレーンタイヤよりも、さらにオンロード性能を重視したモデルです。舗装された道路を得意としますが、もちろんオフロードやダート走行にも対応できます。SUVはもとより、ステーションワゴンやセダンタイプの車にもおすすめです。オフロードタイヤの中では、もっとも乗用車タイプのタイヤに近いため、静粛性や燃費性能も魅力の一つです。オフロードタイヤならではの、ゴツゴツとした見た目が苦手な方も、購入しやすいタイヤといえるでしょう。