車についた傷はコンパウンドで消せる？傷の程度別に解説

コンパウンドで消せる傷は、傷の深さや範囲によって効果が異なります。傷の程度や種類によっては、コンパウンドで消せないものもありますので、まずは傷の種類と程度別に修理方法を紹介します。

■線傷

線傷は、ぶつけてなくても自然にボディーについてしまう傷のこと。走行中の砂ぼこりや小石によってついたり、洗車中にも磨き傷としてついてしまったりします。乾いたタオルでこすっただけでも線傷になりますので、もっとも身近な傷ともいえるでしょう。特に、黒系の車は光の加減で線傷が目立ちます。比較的浅い線傷であれば、コンパウンドで磨くことで綺麗になります。

■こすり傷

駐車場や狭い道路を走行中につきやすいのが、こすり傷です。縁石やガードレール、電柱といったものにこすったときにできる傷のこと。車の運転が苦手な方は、前後のバンパーやドアパネルにつきやすい傷です。塗装が剥がれてしまったこすり傷は、残念ながらコンパウンドでは修復できません。

■引っかき傷

車を駐車中、猫がボンネットや屋根に乗ると、爪によってボディーに引っかき傷ができます。自宅の駐車場で、自転車などにうっかりぶつけてしまったときに、つくことも。鋭利なものや硬いものをぶつけると、下地まで簡単に到達してしまいます。塗装面の劣化や錆につながる傷です。こすり傷と同様、下地が露出した塗装面をコンパウンドで磨いても、元通りにはなりません。

■へこみ傷

車を強い衝撃でぶつけると、へこみ傷ができます。駐車場や狭い道路で幅寄せする際、こすり傷と同時につきやすい傷です。一度ボディーがへこんでしまうと、専用治具を使用しないと修理できません。引っかき傷と同様に、塗装が剥がれてしまうと、下地が露出して錆の原因になります。物理的にへこんでしまった傷ですので、コンパウンドでの修復は不可となります。

「コンパウンドを使用しても傷が消えない」「そもそも傷が大きい」という場合は、早めに修理のプロに相談しましょう。傷の修理は、業者によって修理方法も費用も異なります。代表的な修理業者を以下に紹介しますので、参考にしてください。

■ディーラー

新車販売に特化したディーラーですが、傷の修理にも対応しています。純正部品の使用や、外注に出す分、修理費用は割高になります。傷の修理費用としては高くつきますが、純正部品にこだわりがある人や、高品質な仕上がりを求める方にはおすすめです。

■カー用品店

豊富な修理用品を販売しているカー用品店は、傷の修理も相談できます。自社で修理工場を併設している店舗と、外注する店舗では、修理費用が変わります。まずは、傷の修理方法と費用を店舗スタッフに相談してみましょう。

■板金塗装業者

傷の修理を専門とする板金塗装業者は、高い技術力で新車のような仕上がりが魅力です。業者ごとに修理方法や、得意とする修理に違いがあります。板金塗装業者を中心に相談したい方は複数の業者に見積もりを依頼し、修理方法を確認しておきましょう。情報が少ない場合は、口コミサイトを参考にするのも一つの手です。

■ガソリンスタンド

チェーン店のガソリンスタンドを中心に、傷の修理も依頼できます。給油や洗車をお願いするついでに、気になる傷の修理を相談してみましょう。比較的リーズナブルに修理可能な、クイックリペアを行っている店舗もあります。手のひらサイズで〇円など、予算が分かりやすい工夫もされています。