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車検に通るフォグランプとは?車検前に確認しておくべきポイント

 
車検に通るフォグランプとは?車検前に確認しておくべきポイント

フォグランプ装着車は車検の前に要チェック

オプションパーツや、ドレスアップパーツとして装着されるフォグランプですが、車検では何を確認されるのでしょうか?車検前に確認しておきたい、フォグランプの合格基準について解説します。

目次

フォグランプってどんなパーツ?

フォグランプってどんなパーツ?

まずは、フォグランプのことをよく知らない方のために、どんなパーツなのかを説明します。標準で装備されているけど使ったことがない、という人は案外多いのではないでしょうか。

■フォグランプは視界不良のときに役立つ補助灯

フォグランプとは、視界不良のときに使用する補助灯のことです。霧や雪の中でも光が乱反射しないよう、安全確保のため足元を照らします。車の前方に取り付けるフロントフォグランプだけでなく、後続車へ存在を知らせるバックフォグというのもあります。フォグランプは悪天候のときに活躍しますが、実は取付けが義務付けられているパーツではありません。純正で取り付けられている車もありますが、そもそも付いていない車もあるのです。

■フォグランプを取り付けなくても車検に通る

フォグランプが標準装備されていないということは、フォグランプがなくても車検に通るということです。さらに、標準装備のフォグランプを取り外した状態でも車検に通ります。自分の車にフォグランプがないからといって、あわてる必要はないのです。

フォグランプの正しい使い方とは?

フォグランプの正しい使い方とは?

フォグランプを使うのは、濃霧や吹雪などで視界が悪いときです。近年頻繁に発生する、ゲリラ豪雨の際も活躍します。フォグランプは、運転手の視界確保だけでなく、前方や後方を走る車両に存在をアピールこともできます。視界不良の際に便利なフォグランプですが、正しい使い方を覚えておきましょう。



■フォグランプの使い方と注意点

フォグランプは、あくまで補助灯としての位置づけになるため、夜間にフォグランプのみで走行するのは違反です。道路交通法第52条第1項では、「夜間は前照灯、車幅灯、尾灯を点灯しなくてはならない」と定められています。勘違いしてしまいがちですが、フォグランプは前照灯に該当しません。遠くを照らすための前照灯(ヘッドライト)とは用途が違いますので、必ず前照灯との併用を心掛けましょう。

車検でチェックされるポイントとは?

車検でチェックされるポイントとは?

視界不良の際に活躍するフォグランプは、過度な光量のものですと、車検を通らない可能性があります。ドレスアップパーツとして人気のあるパーツでもありますので、フォグランプのカスタムを検討している方は、注意が必要です。愛車のフォグランプをチェックするポイントは、以下の5つになります。

■個数

フロントのフォグランプに関しては、個数の制限はありません。しかし、同時に3つ以上点灯してはならないため、実際には2個の取り付けが一般的です。後方を照らすバックフォグについては、取り付け個数が2個以下と決まっているため、同時点灯しなくとも個数を増やすカスタマイズは避けましょう。

■色

フォグランプの色は、白か黄色(淡黄色)という決まりがあります。それ以外の色(青、紫、オレンジなど)は違反になりますので、交換する際は車検対応かチェックしておきましょう。明るさを表す光度(※)が、3,000?6,000ケルビンのものを選ぶと、青みもないので安心です。また、左右同一色であることが求められますので、片側ずつ色を変えるのは避けましょう。バックフォグについては、必ず赤色と決まっています。これは、視界不良時に後続車へ存在をアピールするためです。

※光度・・・6,000ケルビン以上になると、青みが強くなってくるため車検に通らない可能性あり。

■明るさ

フォグランプの明るさについては、2005年12月31日以前の車は10,000カンデラ以下であることが条件になっています。2006年以降の車はというと、明るさに関する基準が完全になくなりました。しかし、他の交通の妨げにならないことが条件に盛り込まれているため、明るすぎるフォグランプは車検で落とされる可能性があります。

■取り付け位置

フォグランプの取り付け位置は、2005年12月31日を境に基準が変わります。2005年12月31日以前の車は、ヘッドライトのロービーム中心部より下にあることが定められています(※)。2006年以降の車は、フォグランプ上端が800mm以下、下端が250mm以上、最外縁が車の最外側から400mm以内であることとなります。バックフォグについては、フォグランプ上端が1m以下、下端が250mm以上、ブレーキランプから100mm以上離れた位置と決まっています。

※取り付け位置の高さは地上から計測すること。

■光軸・カットオフライン

車検では、照射する光の方向(光軸)と、光が当たる部分と当たらない部分の境目(
カットオフライン)をチェックします。フォグランプが反対車線や上向きになっていると、他の走行車に悪影響を与えて、事故につながる危険性があるからです。フォグランプを自分で取り付けた場合は、光軸とカットオフラインの調整が必要になります。

まとめ

まとめ

手軽にカスタマイズできるフォグランプは、注意をしないと車検で落とされてしまいます。車検に通らないだけでなく、他の交通の妨げとなり、思わぬ事故にもつながる危険性があります。初心者の方は、必ず車検のプロに相談しましょう。コスモのサービスステーションでは、車検の無料相談を随時行っています。お気軽にお問い合わせください。
車検に関するご相談は、こちらからどうぞ。  

筆者プロフィール

筆者プロフィール

moto

1986年生まれ。自動車整備学校を卒業後、板金屋を経て地元の整備工場で整備士として働く。車業界歴は7年。国内外の乗用車からカスタムカーまで、様々な車を整備してきた知識と経験が強み。整備士を離れた現在は、ライターとして中古車の選び方などを中心にメディアへ出稿。週末は子供と一緒に釣りやアウトドアを楽しんでいます。

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