車の任意保険って何？「任意」なら加入しなくてもよいの？

車を運転するときに心配なのが、交通事故。車に乗る人は、もしもの事故に備えて自動車保険に加入しておきたいものです。ところで、自動車保険には、「自賠責保険」と「任意保険」の2種類あることはご存じでしょうか。まずは、それぞれの違いについて見ていきましょう。

■加入する義務がある「自賠責保険」
自賠責保険は、「強制保険」とも呼ばれ、車に乗る人は必ず契約しなければならない自動車保険です。一般的に、車検の際に次の車検までの期間分の自賠責保険に加入することになっています。例えば、私の場合、2021年の3月に車検を受けましたが、そのときに次回の車検を迎える2023年3月までの分の自賠責保険も契約しました。

自賠責保険の加入は車を使う人の義務ですので、自賠責保険に入っていないと車検にも合格できません。「これまでに車検を受けたことがあるけれど、自賠責保険の契約をした覚えがない」という方もいらっしゃるかもしれませんが、ディーラーやガソリンスタンドなどの業者で車検を受ける場合、自賠責保険の契約も業者が代行してくれているはずです。きちんと車検を受けている限り、「自賠責保険に加入し忘れていた」なんてことはありませんのでご安心ください。

■自賠責保険の補償は限定的
「自賠責保険に加入しているなら、交通事故を起こしてしまっても安心」と思う方も多いでしょう。実は、自賠責保険の補償は、決して十分なものではありません。自賠責保険で補償されるのは、事故の相手がケガをしたり亡くなったりした場合の損害のみです。しかも、その限度額も、ケガの場合は120万円、後遺障害がある場合は4000万円、死亡の場合は3000万円となっています。もし、この限度額を超える損害賠償金を請求された場合は、自己負担となってしまいます。

また、自賠責保険では、事故で壊れた車や、自分自身や同乗者のケガなどの補償は一切ありません。高額な車の修理費や自分自身のケガの治療費などは自己負担となるので、事故を起こしたときの損害はかなり高額になることが予想されます。

■自賠責保険で足りない補償は、任意保険でカバー
自賠責保険の補償内容には限りがあるので、「もしも事故を起こしたら…」と思うと、なんだか車に乗るのが不安になってきますよね。ご安心ください。自賠責保険で補償できない部分は、任意保険に加入することでカバーできます。
例えば、相手の車や物を壊してしまった場合は任意保険の「対物補償」、事故で自分の車が壊れた場合は「車両保険」で補償されます。任意保険に加入しておけば、安心して車に乗ることができそうですね。実際、「任意」とはいっても、多くの方が任意保険に加入しています。みなさんもぜひ、車を購入したら任意保険に加入しておきましょう。

自動車保険のうち、自賠責保険の補償範囲は限定的であり、決して十分とはいえません。自賠責保険で補償しきれない部分を補うために、任意保険の加入が重要です。安心してドライブを楽しむために、ぜひ任意保険に加入しましょう。

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