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タイヤ交換の目安は走行距離で分かる?適切な交換時期とは?

 
タイヤ交換の目安は走行距離で分かる?適切な交換時期とは?

タイヤ交換のタイミングは走行距離を目安にしよう

タイヤの交換時期を、初心者が判断するのは難しいものです。パンクや外観の損傷がない場合は、走行距離が一つの目安になります。前回のタイヤ交換から、どのくらいの走行距離で交換すればよいのか、解説します。

目次

走行距離で分かる?どんな状態になったらタイヤの交換時期?

走行距離で分かる?どんな状態になったらタイヤの交換時期?

車検業者やガソリンスタンドなどで、タイヤ交換を進められたことはありますでしょうか?その際、「まだ溝はあるけど・・・」「パンクしていないけど?」などと困った経験は、誰でも一度はあるのではないでしょうか? 誰でも判断できるパンクや、外観の損傷などがないケースでは、走行距離が一つの目安になります。不必要にタイヤ交換をしないため、限界を超えたタイヤを使用しないためにも、タイヤを交換するタイミングを知っておきましょう。ではどのくらいの走行距離が目安になるのか、次の項で解説します。

■タイヤを交換する走行距離の目安は約2~3万km

タイヤの種類や使用頻度、車の扱い方で減り具合は変わりますが、約2~3万kmを目安にタイヤ交換を検討しましょう。新品タイヤの溝は約8mmあり、5,000kmに1mm摩耗すると言われています。スリップサイン(使用限度の1.6mm)に到達する前に、安全に交換するのが理想的なので、2~3万km走行したらタイヤを点検しましょう。1.6mm以上あるから安心という訳ではなく、そのときのタイヤの状態を総合的に判断する必要があります。

■走行距離以外にタイヤ交換の目安になるものとは?

走行距離が、タイヤ交換の一つの目安になることをご理解いただいたところで、走行距離以外で交換時期を判断する方法もご説明したいと思います。

・使用した年数で判断する

各メーカーとも、タイヤの使用期限を明確に決めていませんが、おおよそ4~5年で交換することを推奨しています。タイヤはゴム製品ですので、使用方法や保管場所によって、劣化の進み具合が変わります。使用年数は購入日からカウントする方法と、タイヤ側面に表記している製造年数で確認する方法があります。

・タイヤの外観で判断する

目安となる走行距離に達していなくても、タイヤに傷があったり、変形がある場合は交換する必要があります。日頃から「亀裂」「ひび割れ」「偏摩耗」などに気を配り、安全に車を走らせるためのチェックを行いましょう。

・運転した感覚で判断する

「雨の日のグリップ力が落ちてきた」「燃費が悪くなってきた」といった、運転中に感じる変化も交換の目安になります。その他にも、普段よりロードノイズが大きくなったり、ブレーキの効きが悪いといった変化もタイヤの摩耗で起こります。

注意!スリップサインが出ていたら即交換

注意!スリップサインが出ていたら即交換

タイヤの「スリップサイン」をご存知でしょうか?「スリップサインが交換のサインでしょ?」「スリップサインが出なければ車検に通るんでしょ?」といった認識が広まっているようです。しかし、スリップサインが出るまで走行してよいという意味ではありません。タイヤのスリップサインが出る、1.6mmまでは車検に通りますが、安全に走行する観点からすると疑問です。スリップサインが出そう、もしくは出ていたら、即交換することをおすすめします。タイヤの溝が減っていると、雨天走行時の排水性能が落ちるため、滑りやすくなり大変危険です。最悪の場合、ハイドロプレーニング現象という、ハンドル操作もブレーキも聞かない状態に陥ります。タイヤ交換の目安は、スリップサインではなく、走行距離といった基準を元に早めの交換を行いましょう。

■誰でも簡単、スリップサインの確認方法

タイヤのスリップサインをチェックには、特別な技術や知識はいりません。スリップサインは、タイヤの側面にある、三角マークの延長線上にあります。タイヤの溝の奥に段差がありますので、タイヤのトレッド部分(溝)と同じ高さになる前に交換しましょう。スリップサイン以下(1.6mm)のまま走行すると、道路交通法違反で取締りの対象となります。当然車検も通らないのですが、それ以上にスリップ事故の原因になりますので、スリップサインが出る前に交換しましょう。

少しでもタイヤの寿命を延ばす方法とは?

少しでもタイヤの寿命を延ばす方法とは?

タイヤを交換する目安として、走行距離などを挙げましたが、「丁寧な運転」「劣化しづらい保管方法」「空気圧点検」を意識することで、タイヤの寿命を延ばすことができます。タイヤの日常点検の方法は、次の項で解説します。

■誰でもできる、タイヤの寿命を延ばす方法

タイヤの日常点検を行うことで、最適な状態を保てます。難しいテクニックは必要ありませんので、以下の内容を意識しましょう。

・タイヤの適正空気圧を維持する

タイヤ空気圧は、車の使用の有無に関わらず、自然と抜けます。タイヤの空気圧が少ない状態で運転し続けると、燃費の悪化や偏摩耗の原因につながります。空気圧が低い状態で高速走行をすると、スタンディングウェーブ現象でタイヤがバースト(破裂)します。タイヤの適正空気圧を維持するためにも、月に一度はガソリンスタンドで空気圧チェックを行いましょう。

・定期的なタイヤローテーション

車に装着したタイヤは、同じ位置のまま使用を続けると、前後で減り具合が異なります。これは、駆動方式の違いや、ステアリングのあるフロントタイヤが摩耗しやすいことが原因です。そのため、定期的なタイヤローテーションを行い、前後のタイヤの摩耗をコントロールしましょう。目安としては、5,000kmに一度は前後のタイヤを入れ替えるとよいでしょう。自己判断では微妙な変化に気づきづらいため、月に一度の空気圧チェックの際に、ガソリンスタンドのスタッフに相談しましょう。

・紫外線をなるべく避ける

屋外の駐車場に車を停めておくと、紫外線でタイヤが劣化します。なるべく屋内駐車場、もしくは屋根付きの駐車場を選びましょう。屋外駐車場でも、日当たりの悪い場所を選ぶと、紫外線対策には効果的です。

まとめ

まとめ

初心者には見た目で判断するのが難しいタイヤの交換時期。走行距離を一つの目安にすれば、安全に交換時期を判断できます。一番確実な方法は、車のプロに相談することなので、月に一度の空気圧チェックのタイミングで、タイヤの状態も点検してもらいましょう。お近くのコスモのサービスステーションでは、無料でタイヤ点検を行えますので、お気軽にお立ち寄りください。
タイヤ販売・取付に関するご相談は、こちらからどうぞ。  

筆者プロフィール

筆者プロフィール

moto

1986年生まれ。自動車整備学校を卒業後、板金屋を経て地元の整備工場で整備士として働く。車業界歴は7年。国内外の乗用車からカスタムカーまで、様々な車を整備してきた知識と経験が強み。整備士を離れた現在は、ライターとして中古車の選び方などを中心にメディアへ出稿。週末は子供と一緒に釣りやアウトドアを楽しんでいます。

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