修復歴は車買取でどのくらい影響する？修復歴の基礎知識を解説

まずは、車の修復歴についてご理解いただきたいと思います。中古車販売店や検索サイトなどで、「修復歴」「事故車」といった表示を目にします。「同じ意味じゃないの？」と混同されがちですので、ここで理解を深めておきましょう。本記事のメインでもある、修復歴ありの車とは、車の骨格となる部分を修理した車両のことを指します。具体的には、以下の9ヵ所です。

①フロントインサイドパネル
②フロントクロスメンバー
③フレーム
④ルーフパネル
⑤ダッシュパネル
⑥ルームフロアパネル
⑦ランクフロアパネル
⑧ピラー
⑨ラジエターコアサポート

同じものと解釈しがちな事故車ですが、事故車とは単純に、「事故・災害にあった車」ですので、必ずしも修復歴車につながる訳ではありません。車買取の査定額に影響するのは、「修復歴」ですので、この機会に覚えておきましょう。

■修復歴ありの車はそもそも売れるの？

「事故にあった車は売れないの？」と思うかもしれませんが、修復歴の有無で車買取ができない訳ではないので、まずは無料の見積もりを依頼しましょう。その際、複数の車買取専門店に相談し、相見積もりをして比較検討しましょう。新車に近い車を取り使う業者もあれば、修復歴ありの車を仕入れる販売業者も存在します。後者の車買取業者であれば、相場より高く買い取ってくれる可能性があるのです。「修復歴ありだから仕方がない」とあきらめる前に、車買取専門店に相談しましょう。

「査定が下がるなら修復歴は申告したくない」「フレームの修理ならバレないよね？」と、修復歴を隠そうとする行為は危険です。車買取時に、故意に修復歴を隠すと、瑕疵担保責任を負うことになります。これは、売却後に申告されていない不具合が見つかったときに、損害賠償請求ができる制度です。売却後でも、契約の解除につながりますので、軽い気持ちでウソの申告をするのは絶対にやめましょう。

■ちょっと待った！修復歴ありの車を売るときの注意点

車買取時には、少しでも傷をキレイに修理したほうが、査定がアップすると思うかもしれません。しかし、実際のところ、事故後の修理費用は高額になりがちです。修理をすればキレイに直りますが、査定額より修理費用の方が高くなる可能性が高いのです。事故の程度にもよりますが、修理せずに売却してしまう方が、お得なケースもあるということを覚えておきましょう。特に大手の車買取業者は、自社工場や割安に修理できる提携工場がありますので、わざわざ修理しなくても困ることはないのです。修理をする前に、まずは車買取業者に相談しましょう。