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タイヤの型番に隠された意味とは?表記の見方と意味を詳しく解説

 
タイヤの型番に隠された意味とは?表記の見方と意味を詳しく解説

タイヤに書いてある表記の意味と見方を理解しよう

意外と知られていませんが、タイヤには型番が刻印されています。そしてその一つひとつには、きちんとした意味があります。型番の見方を知ると、タイヤ選びがしやすくなりますので、型番の見方とその意味をご紹介します。

目次

タイヤの型番にはどんな役目がある?

タイヤの型番にはどんな役目がある?

タイヤの側面(サイドウォール)には、「メーカー名」「ブランド名」「タイヤサイズ」といった、さまざまな情報が記載されています。では具体的に、タイヤに刻印された型番にはどんな役目があるのでしょうか?タイヤの型番に書かれている内容と見方を知れば、タイヤを選ぶ際にとても役立ちます。

■タイヤの型番に隠された秘密を解説

一口にタイヤといっても、オールシーズンタイヤや、雪道の走行に特化したスタッドレスタイヤなど、種類はさまざまです。例えば、オールシーズンタイヤの場合は「M+S」、スタッドレスタイヤの場合は、スノーフレークマークや「SNOW」といった刻印があります。一見、何の変哲もない英数字にしか見えませんが、製造年月日や製造工場のデータまで印字されていますので、見方を知れば知るほどタイヤの型番は奥が深いのです。タイヤに刻印されている型番の見方については、次の項で詳しく解説します。

タイヤに刻印されている型番の見方とは?

タイヤに刻印されている型番の見方とは?

コツをつかめば、車に詳しくない方でも簡単にタイヤの見方が分かります。タイヤをパッと見たときに型番を読み取れると、一目置かれた存在になれます。

■意外と知らない、タイヤの型番の見方

ここでは、タイヤの型番の見方を解説します。型番はタイヤの側面(サイドウォール)に記載されています。今回は例として、「195/65R15 91H」というタイヤの表記を分解してご説明します。

<195/65R15 91Hの見方>

①195:断面積

断面積というと分かりづらいですが、タイヤの幅を「mm」で表しています。今回の例の場合、195mm幅のタイヤということになります。普通乗用車のタイヤは、10mm
刻みで表すことが一般的です。また、「215」「225」「235」といったように、1桁目は5mm刻みになるよう国際標準規格で定めている話は、車業界でも意外と知られていません。メーカーや個体差など、厳密には数ミリの誤差はあるものの、消費者が分かりやすいよう5mmピッチの表記にしているのです。

②65:扁平率(%)

扁平率とは、タイヤの幅と側面(サイドウォール)の高さの比率のことを指します。扁平率が65%のケースでは、「195mm×0.65=126.75mm」という計算式から、側面の高さは約127mmと表せます。

③R:ラジアル構造

数字のあとにくるローマ字の「R」は、タイヤの構造を意味します。タイヤの構造は主に、ラジアル構造とバイアス構造の2種類があります。世の中に広く普及している乗用車の多くが、ラジアル構造のタイヤで、高い操縦性と耐摩耗性の高さが特徴です。

④15:リム径

リム径とはホイールの外径のことで、いわゆる○○インチといったような表現で表します。例の場合でいうと、「15インチ」と呼び、乗用車の場合は1インチ刻みでリム径を設定します。

⑤91:ロードインデックス(LI)

ロードインデックスとは、タイヤ1本が耐えられる最大負荷能力のことで、今回の例の場合では「91⇒615kg」となります。これはタイヤ1本の値ですので、タイヤ4本分の場合は合計で2,460kgになり、車両総重量がこの数値以下である必要があります。ロードインデックスの算出方法は、複雑な計算式になりますので、一般的にはロードインデックス換算表で確認します。

⑥H:速度記号

最後に記載されている「H」は、そのタイヤが対応できる最高速度を意味します。一般的なタイヤで多いHの表記は、210km/hまで対応可能です。スポーツタイプの車や、外車などの純正タイヤには、さらに最高速度の上限が高くなります。参考までに、以下に速度記号の代表例を記載しますので、参考にしてください。

L・・・120km/h
Q・・・160km/h
R・・・170km/h
S・・・180km/h
H・・・210km/h
V・・・240km/h

■型番以外に記されているマークにはどんな意味がある?

新品のタイヤを眺めて気づくのが、赤や黄色の丸いペイントです。さらによく見ると、三角マークの刻印も見られます。赤丸のペイントはユニフォミティマークといい、外形がもっとも大きい部分を示します。黄色の丸印は軽点マークといい、タイヤの中で一番軽い部分を示しています。真円のように見えるタイヤですが、スチールベルトやナイロンコードで複雑に構成されているタイヤは、重量バランスが均等ではないのです。そのため、タイヤ組付け時にバランスを取りやすいよう、色付きのペイントが施されています。「タイヤ交換後に振動が大きくなった」という方は、タイヤのバランスがうまく調整できていない可能性がありますので、すぐに取付けを行った店舗に連絡しましょう。三角マークについては、タイヤの残溝を示すスリップサイン(ウエアインジケーター)の位置を知らせるためのものです。スリップサインの位置まで溝が減ってきたら交換のサインです。

純正タイヤか分からない!社外品に変更しているタイヤの型番の見方

純正タイヤか分からない!社外品に変更しているタイヤの型番の見方

中古で車を購入した場合、標準タイヤのサイズが分からないケースがあります。社外品に交換されている場合は、どうすれば良いのでしょうか?そんな疑問にお答えします。

■純正タイヤの確認方法とは?

タイヤで型番が確認できない場合、運転席側ドアの内側(ピラーの部分)を確認しましょう。タイヤサイズや指定の空気圧まで記載されたシールが貼ってあります。最悪、それでも確認できない場合は、車検証を用意してディーラーに確認する方法もあります。

まとめ

まとめ

タイヤの型番の見方が分かれば、車にあったタイヤを選べます。タイヤの型番が読み取れれば、タイヤサイズ以外のさまざまな情報を知ることができます。型番の見方はシンプルですので、是非とも愛車のタイヤをチェックしてみてください。もし、自分で確認するのが不安であれば、タイヤのプロが在籍するコスモのサービスステーションに、お気軽にお立ち寄りください。
タイヤ販売・取付に関するご相談は、こちらからどうぞ。  

筆者プロフィール

筆者プロフィール

moto

1986年生まれ。自動車整備学校を卒業後、板金屋を経て地元の整備工場で整備士として働く。車業界歴は7年。国内外の乗用車からカスタムカーまで、様々な車を整備してきた知識と経験が強み。整備士を離れた現在は、ライターとして中古車の選び方などを中心にメディアへ出稿。週末は子供と一緒に釣りやアウトドアを楽しんでいます。

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