カーライフお役立ちマガジンCAR LIFE MAGAZINE

意外と知らない、車検に通らないテールランプの条件

 
意外と知らない、車検に通らないテールランプの条件

車検に通らないテールランプとは?車検に通る基準をチェック

手軽に交換できる社外のテールランプは、魅力的な部品です。しかし、車検に通らないテールランプも世の中にはたくさんあります。純正のテールランプでも、車検に合格しないケースがありますので、詳しく解説します。

目次

要注意!車検に通らないテールランプの条件とは?

要注意!車検に通らないテールランプの条件とは?

手軽にドレスアップしやすいパーツとして、人気のあるテールランプ交換ですが、車検非対応の社外品が数多く流通しています。道路運送車両法の保安基準に適合していないと、車検に通らないだけでなく、道路交通法違反で処罰されます。次の項では、具体的にどんなテールランプが保安基準に適合していないのか、解説します。

■保安基準に適合したテールランプの条件

道路交通法違反の保安基準に適合するテールランプの条件は、以下の通りとなります。車検の前だけでなく、社外のテールランプに交換する前は、必ず確認しておきましょう。

・テールランプの色は赤色であること
・夜間に後方300mの距離から点灯が確認できること
・光源は5W以上30W以下であること(平成18年1月1日以降に製造した車)
・光度は300cd以下であること(平成18年1月1日以降に製造した車)
・照明部分の面積は15cm以上であること(平成8年1月31日以降に製造した車)
・取付位置は照明部の高さが35cm以上2.1m以下、車両の最外側から40cm以内であること(平成18年1月1日以降に製造した車)

そのほかには、テールランプのレンズ表面に損傷がないことが、車検に合格する条件になります。また、近年主流になってきているLEDタイプのテールランプは、複数の電球を組み合わせて作られています。その内の一つでも電球が切れていると、車検に合格しませんので、日頃から確認しておきましょう。

純正テールランプでも注意が必要

純正テールランプでも注意が必要

「社外のテールランプに交換していないから大丈夫?」「純正テールランプなら気に掛ける必要はない?」と思うかもしれませんが、油断は禁物です。純正テールランプでも、保安基準に適合しないケースがありますので、以下で解説します。

■純正テールランプでも車検に通らないケースとは?

純正のテールランプで車検に通らないケースの大半が整備不良によるものです。具体的には、「電球の球切れ」「レンズの損傷」の2つが代表的な整備不良です。テールランプは運転手から見えない部分ですので、同乗者がいるときに確認してもらうことをおすすめします。球切れはいつ切れるか分からない部品であることから、運転前点検が安全に運転するために必要です。悪意がなくとも、整備不良のまま公道を走行すると、道路交通法違反で取り締まりの対象になります。普通車の場合は、反則点数1点、反則金は7,000円が課せられますので、整備不良には十分注意しましょう。

カスタムしたい人が注意すべきポイント

カスタムしたい人が注意すべきポイント

純正テールランプの方は、整備不良に気を配れば問題ありません。しかし、テールランプを社外品に交換してカスタムする場合は、保安基準に適合したものを選ぶ必要があります。カスタムで根強いクリアテールや、スモークテールを装着したいと思っている方は、以下の点に注意しましょう。

■社外テールランプを装着する際の注意点

<クリアテールランプの場合>

純正装備としても採用されている、透明なクリアテールランプは、赤色に光るものを必ず選びましょう。後方に反射板(リフレクター)がない車は、クリアテールランプを装着すると、車検に通らない可能性があります。カー用品店などで反射板は手軽に購入できますが、グレーな判断を嫌うディーラーなどでは、社外のクリアテールランプ装着車は受け付けない場合があります。もし、すでにクリアテールランプを装着している場合は、車検前に必ず相談しましょう。

<スモークテールランプの場合>

黒みがかったスモークテールランプは、クールなカスタムパーツとして人気があります。純正テールランプに貼るだけで、見た目の印象が一気に変わるからです。テールランプにスモークフィルムを貼る行為自体は、違反ではありません。しかし、クリアテールランプと同様に、保安基準に適合しているかがポイントです。スモークテールランプの問題点は、「夜間に後方300mの距離から点灯が確認できること」です。さらに、赤色の反射板や赤色に発色していることが、確認できなければなりません。あまりにも黒すぎるテールランプは、検査員の判断で不合格になりますので、DIYを考えている方は注意しましょう。色に関しては、人間の感覚による判断が入るため、あまりにも濃すぎるスモークテールは避けましょう。

まとめ

まとめ

車のテールランプは、手軽にカスタムできる部品ですが、場合によっては車検に通りません。車検に通らないだけでなく、道路交通法違反で罰則の対象になる可能性もあります。純正テールランプでも、整備不良で車検に不合格になるケースはありますので、十分注意しましょう。本記事を参考に、安全なカーライフを楽しんでください。
車検に関するご相談は、こちらからどうぞ。  

筆者プロフィール

筆者プロフィール

moto

1986年生まれ。自動車整備学校を卒業後、板金屋を経て地元の整備工場で整備士として働く。車業界歴は7年。国内外の乗用車からカスタムカーまで、様々な車を整備してきた知識と経験が強み。整備士を離れた現在は、ライターとして中古車の選び方などを中心にメディアへ出稿。週末は子供と一緒に釣りやアウトドアを楽しんでいます。

車検に
ついて詳しく見る

記事一覧へもどる