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車検前に知っておきたい、追加費用を発生させない方法とは?

 
車検前に知っておきたい、追加費用を発生させない方法とは?

車検で追加費用を発生させない方法を解説

2年に一度訪れる車検は、決して安くない出費です。車検では、見積り時に想定していた予算をオーバーし、追加費用が発生することもあります。車検の追加費用であわてないよう、事前準備の方法をご紹介します。

目次

車検の追加費用が発生する原因とは?

車検の追加費用が発生する原因とは?

車検時に追加費用が発生する原因は、見積り時の車検業者とのコミュニケーション不足や、見積りを行う整備士の経験不足が考えられます。「他社よりも安い」「地域最安値」など、安さをアピールする車検業者は、見積り時に安く提示するケースがあります。ところが実際に車検を行うと、不具合箇所が後から露呈して、追加費用が発生するのです。整備士の経験不足の場合は、部品の経年劣化などを見極められず、車検時に追加費用が発生するパターンが考えられます。しかし、車検の見積りでは、車の「状態」「走行距離」「年式」を加味して、概算の見積りを提示します。これは確定した金額ではなく、あくまで目安金額であることを併せて覚えておきましょう。ただし、車を熟知したベテランの車検業者であれば、不合格となり得る部品を事前に見積りに含んでくれます。下廻りなど、リフトで上げなければ確認できないような部分にも、目を光らせて見積りを行います。追加費用を最小限に防ぐ方法はありますので、次の項で詳しく解説します。

車検の追加費用を回避する方法とは?

車検の追加費用を回避する方法とは?

車検の追加費用を避けるためにも、精度の高い見積書を車検業者に作成してもらいましょう。インターネットでは、車両データを元に簡単に行える車検見積りもありますが、実車を診ずに正確な金額を出すことはほぼ不可能です。車検の追加費用を回避するためにも、実車を診て見積書を作成する業者に必ず依頼しましょう。親切な車検業者であれば、立会い見積りとして、整備士と一緒に車の状態を確認してくれます。普段の生活では確認できないような、下廻りやブレーキ廻りも、自身の目で確認できます。車検の追加費用を防ぐためには、対応が親切・丁寧な車検業者に相談することが鉄則です。

車検の追加費用が発生したときの確認事項

車検の追加費用が発生したときの確認事項

車検の見積書にある金額はあくまで目安ですので、見積りから車検までに日数がある場合や、突発で部品が故障するケースも稀にあります。見積り時には確認できなかった部品の故障や、見積り時にはなかったセンサーの異常など、突発的な故障は車にはつきものです。ただし、「本当にこの修理は必要なのか?」といった視点で見なければ、不必要な整備で追加費用が発生します。追加費用がすべて悪という訳ではありませんが、最低限の知識があればトラブルを回避できます。車検時の追加費用の判断基準について、修理が必要なケースと、修理が必要ないケースを以下で解説します。

■修理しないと車検に合格しないケース

「ドライブシャフトブーツ」「ステアリングラックブーツ」など、ブーツ(ゴム類)の劣化による切れ・破れは車検ではよくある故障の一つです。ブーツが切れている状態では、車検を通すことができません。特にゴム類の劣化は、予測が難しい部品でありますので、追加修理の場合は直してもらいましょう。その他にも、見積り後にフロントガラスが飛び石でひび割れするといった事例もあります。以下にその他の事例を記載しますが、車検の点検項目をクリアする状態でないと、車検を通せません。見積り後のもらい事故など、予期せぬ追加費用は、あり得る事例であるということを覚えておきましょう。

・エンジンオイルの漏れ
・冷却水の漏れ
・ブレーキの効きが悪い(パーキングブレーキ含む)
・マフラーの穴あき
・ボディーの傷が鋭利に尖っている
・タイヤがはみ出るほどフェンダーがへこんでいる
・灯火類の割れ

■車検後の修理でも可能なケース

車検では、法律で定められた点検項目にそって行います。したがって、点検項目にない部品の修理や、部品の状態が規定の範囲内であれば、修理する必要はありません。ここでは、車に詳しくない方でも分かりやすく、車検の見積もりに含めなくてもよいケースをご紹介します。車検の見積り時によく見かけるパターンですので、参考にしてください。

・エンジンオイルの汚れ
・冷却水の汚れ
・バッテリーの電圧低下(エンジン始動できていればOK)
・タイヤの溝が1.6mm以上ある状態(ワイヤーが露出しているものはNG)
・経年劣化によるタイヤのひび割れ
・ブレーキパッドの減り具合(残量の規定はなし)※1
・ファンベルト、エアコンベルトのひび割れ・鳴き
・軽度なボディーの傷やへこみ
・エアークリーナーの汚れ

※1・・・残量1mm~1.5mmで警告灯もしくは警告音でお知らせします。

まとめ

まとめ

車検で発生する追加費用は、優良な車検業者をきちんと選ぶことで、防ぐことができます。車検に影響のない不要不急の修理については、車検後でも問題ありません。見積りから車検を通すまでに期間が空くと、突発的な故障が発生する可能性があることも忘れてはいけません。「どこに相談すれば良いか分からない」という方は、コスモのサービスステーションにご相談ください。
車検に関するご相談は、こちらからどうぞ。  

筆者プロフィール

筆者プロフィール

moto

1986年生まれ。自動車整備学校を卒業後、板金屋を経て地元の整備工場で整備士として働く。車業界歴は7年。国内外の乗用車からカスタムカーまで、様々な車を整備してきた知識と経験が強み。整備士を離れた現在は、ライターとして中古車の選び方などを中心にメディアへ出稿。週末は子供と一緒に釣りやアウトドアを楽しんでいます。

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