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修理費が痛い!でも車の傷を放置するとどうなる?

 
修理費が痛い!でも車の傷を放置するとどうなる?

車の傷は放置厳禁!その理由を解説

車の傷を放置すると、傷の部分から劣化が進行します。「傷が小さいから放置しても大丈夫だろう」と思うのは禁物です。劣化が進行すると、さらに修理費用は高くなります。車に入った傷は、適切な方法で速やかに修理しましょう。

目次

車の傷を放置するとさらに悪化する

車の傷を放置するとさらに悪化する

車に入った傷は、「少しこすっただけだから」「傷が小さいから」と、ついつい放置してしまいがちです。しかし、車に入った傷をそのまま放置すると、塗装の剥がれや錆の原因になります。車に薄っすらとついた程度の磨き傷であっても、そのまま放置すると、撥水・親水性能が落ちます。車の傷の放置は見た目が悪いだけでなく、錆によってボディーの腐食が進行します。市販品のリペアキットを使用し、自分で傷の修理をすれば、修理費を安く済ませられます。しかし、車の傷を綺麗に元通り修理するには、熟練した技術を必要とします。下地処理をしっかりと整えないまま修理をしても、錆が再発する原因になります。さらに素人が自分で塗装をすると、傷よりも目立ってしまう可能性もあります。このことから、傷の修理は自分では行わず、板金工場などプロに相談することからはじめましょう。

車に入った傷の種類をチェック

車に入った傷の種類をチェック

車の傷をそのまま放置しておくと、傷の状況がさらに悪化する可能性があります。車の傷は塗装表面が剥がれたものから、下地が露出した深い傷まで種類はさまざまです。まずは、愛車に入った傷の状態を確認しましょう。

■線傷

走行中の砂ぼこりをはじめ、黄砂や花粉を放置したままにすると、線傷の原因になります。線傷は、洗車機や硬いタオルで吹き上げるときにも入ります。傷の度合いとしては軽傷の部類に入りますが、放置をしておくとボディーの輝きがなくなり、光の加減で見た目の印象が悪くなります。特に、黒系のボディーカラーの場合、日中に線傷が非常に目立ちます。クリアコートに傷が入っている程度であれば、下地まで傷の進行はしないレベルとなります。

■すり傷

車を電柱やガードレールに接触することで、引っかいたような傷ができます。遠目で見ても認識できるくらいの傷ですので、見た目の印象も悪くなります。塗装内部まで入った傷の場合、酸性雨などで傷が下地にまで進行します。沿岸地域に住んでいる方は、傷を放置すると錆のリスクが高まります。すでに下地が露出している傷であれば、放置せずに処置をしないと、錆や腐食の原因になります。

■へこみ

すり傷と同様に、障害物に接触することで、ボディーがへこんでしまいます。傷をそのまま放置すると、へこんだ部分の塗装が剥がれ、下地が露出してきます。塗装が剥がれるまで放置すると、修理費用が余分に高くなる可能性があるのです。へこみの修理は、専用の工具を使って修復するため、修理の難易度も費用も高くなります。

■クリアコートの剥がれ

線傷と同様に、傷の度合いとしては軽度な傷です。しかし、クリアコートが剥がれたまま放置すると、ボディーの艶もなくなり、撥水・親水効果もなくなります。さらに屋外駐車場を利用している場合、紫外線の影響で、塗装の色あせやムラが発生します。

傷の放置は厳禁!車の修理費用はいくら?

傷の放置は厳禁!車の修理費用はいくら?

傷の種類によっては、そのまま放置し続けるとさらに悪化します。前項で紹介した傷の種類ごとに、適切な処置を行いましょう。錆や腐食につながらない傷であっても、放置するとボディーに艶がなくなったり、水弾き効果がなくなります。クリアコートの劣化を長期間放置し続けると、色あせの原因になりますので、売却時の査定ダウンにもつながります。以下に、傷の種類ごとの修理費用を記載いたしますので、参考にしてください。

■線傷

コーティングに傷がついた程度であれば、コンパウンドで磨いただけでも、綺麗になる可能性はあります。しかし、長年の洗車の磨き傷のように、車全体に線傷が入っているようであれば、一度塗装を剥がして塗装し直す必要があります。

費用:手のひらサイズで1万円~2万円

■すり傷

電柱やガードレールに接触してしまうと、遠くからでも認識できるくらいの傷がついてしまいます。つめで引っかかる程度の傷ともなれば、本格的に板金塗装が必要です。修理箇所の範囲によって、修理費用は高額になります。

費用:手のひらサイズで1万5千円~3万円

■へこみ

へこんだ部分の修理には、専用ツールで引っ張り出す作業が発生します。すり傷の修理よりも手間がかかるため、修理費用も割高になります。複雑なへこみ、規模の大きいへこみほど、高度な技術が求められるため、修理費用も高額です。

費用:手のひらサイズで1万5千円~3万円

■クリアコートの剥がれ

クリアコートが剥がれてしまうと、コーティングで磨いても艶が出ません。修復箇所のクリアコートを一度すべて剥がし、塗装し直す必要があります。

費用:手のひらサイズで1万円~2万円

まとめ

まとめ

小さな傷だからと放置し続けてしまうと、時間の経過とともに、状態はさらに悪化します。傷の放置は、修理費用が大幅に上がったり、売却時の査定ダウンにもつながります。車に入った傷の修復は、放置せずに、速やかに修理工場に依頼しましょう。
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筆者プロフィール

筆者プロフィール

moto

1986年生まれ。自動車整備学校を卒業後、板金屋を経て地元の整備工場で整備士として働く。車業界歴は7年。国内外の乗用車からカスタムカーまで、様々な車を整備してきた知識と経験が強み。整備士を離れた現在は、ライターとして中古車の選び方などを中心にメディアへ出稿。週末は子供と一緒に釣りやアウトドアを楽しんでいます。

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