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車に入った傷の種類別修理方法と料金相場

 
車に入った傷の種類別修理方法と料金相場

愛車に傷をつけてしまった!傷の種類別の直し方と相場を紹介

どんなに大切に運転していても、車に傷をつけてしまうことは避けられません。傷の種類もさまざまで、修理方法も傷の状態で変わります。本記事では、車に入った傷の修理方法を、種類ごとに解説します。

目次

車につく傷の種類

車につく傷の種類

一口に車の傷といっても、傷の状態で対応方法は変わります。塗装の表面だけで済むものから、下地まで損傷した深い傷など、種類はさまざまです。車についた傷の種類の違いで、修理方法や費用も大きく変わります。この章では、車に入った傷の種類について、解説したいと思います。

■線傷

どんなに車を丁寧に扱っても、線傷だけは避けられません。走行中の砂ぼこりや、洗車機の利用でも線傷はついてしまいます。手洗い洗車であっても、拭き上げ時のタオルで薄っすらと線傷が入ってしまいます。ボディーカラーが黒系の場合、光の当たり具合で非常に線傷が目立ちます。その他には、人が触る機会の多いドアハンドル付近も、つめで引っかくことで線傷になります。傷の種類の中でも、もっとも多い傷となります。

■すり傷

すり傷は、縁石や電柱に接触することが原因でつきます。舗装されていない道路などでは、路肩の草木などにこすれることで、線傷よりも広範囲に傷が入ります。接触した場所や傷の範囲によっては、遠目から見ても確認できるほど目立ちます。傷が深い場合は、下地にまで影響がおよび、腐食や錆びの原因にもなります。

■へこみ

車をぶつけた衝撃により、接触部にへこみができます。衝撃の大きさによって、へこみの範囲や傷の度合いが変わります。大きくへこんだボディーを元に戻すためには、修理の難易度も高く、費用も高額になります。

■クリアコートの剥がれ

線傷やすり傷の影響により、ボディー表面のクリアコートが剥がれる場合があります。走行中の飛び石や、鉄粉の影響もクリアコートを劣化させる原因になります。また、屋外駐車場を利用している場合、太陽光による紫外線で劣化し、塗装がひび割れてきます。クリアコートの剥がれは、塗装の色あせの原因にもなります。

■錆

すり傷でボディーの下地まで損傷している場合、そのまま放置しておくと、錆びの原因になります。下地の金属部分が露出すると、湿気や雨の影響で錆びの進行を早めるのです。最悪の場合、腐食が進んでボディーに穴が空いてしまいますので、一刻も早く処置をしましょう。

車についた傷の修理方法と費用の相場とは?

車についた傷の修理方法と費用の相場とは?

車についた傷は、傷の種類ごとに適切な対応が必要です。傷を放置したままですと、見栄えが悪いだけでなく、ボディー表面の劣化につながります。以下に種類ごとの修理方法と相場を記載いたしますので、参考にしてください。

■線傷

傷の種類の中でも比較的軽度な線傷は、コンパウンドで磨くだけでも、綺麗になる可能性があります。しかし、新車のような仕上がりにする場合は、塗装を一度剥離し、補修面を綺麗にして塗装をします。

費用:手のひらサイズで1万円~2万円

■すり傷

つめで引っかかる程度のすり傷は、コンパウンドで磨いただけでは消えません。塗装を剥離したのち、傷の深さに応じてパテ埋め作業を行います。その後、補修面をペーパーで綺麗に整えて塗装をします。

費用:手のひらサイズで1万5千円~3万円

■へこみ

表面的な傷の修理とは違い、へこんだ部分を専用ツールで引っ張り出す作業が発生します。出っ張っている部分は、ハンマーで叩きながら綺麗に成形し直します。へこんだ部分を綺麗に修復したのち、パテ埋めと塗装作業を行います。複雑なへこみ、規模の大きいへこみほど、修復する難易度が上がります。

費用:手のひらサイズで1万5千円~3万円

■クリアコートの剥がれ

線傷と同様、塗装面を一度剥離し、塗装からやり直す必要があります。クリアコートを塗装する場合は、部分的な補修ができません。補修箇所周辺も塗り直すため、塗装する範囲が広くなります。

費用:手のひらサイズで1万円~2万円

■錆

錆の修理の場合、錆が発生した原因となる、傷やへこみの修復も行います。そのため、修復する箇所の状況によって、修理の規模や費用が変わります。錆の範囲が広ければ広いほど、修理費用は高くなります。

費用:手のひらサイズで1万円~2万円

車の傷を放置すると悪化する可能性あり

車の傷を放置すると悪化する可能性あり

「少しくらいの傷や錆は気にしない」「目立たない場所だから気にならない」と、傷の修理を放置する方がいます。下地まで到達していない傷でも、そのまま手入れをしないまま放置をすると、クリアコートの剥がれや色あせの原因になります。下地まで到達している傷であれば、錆の原因につながり腐食が進行します。車のボディー表面は、雨や紫外線から守るため、防錆処理やクリアコートで仕上げられています。傷を放置すると、症状が悪化する可能性があることを覚えておきましょう。傷の種類ごとに修理方法は異なります。車に傷が入ってしまったときは、板金工場やリペアサービスを行う店舗に相談してください。

まとめ

まとめ

どんなに大切に愛車を扱っていても、さまざまな種類の傷がつきます。傷の種類によって修理方法、修理費用は変わってきます。車に入った傷の修復は、適切な修理方法を行う信頼できる修理工場に依頼しましょう。
キズ・ヘコミに関するご相談は、こちらからどうぞ。  

筆者プロフィール

筆者プロフィール

moto

1986年生まれ。自動車整備学校を卒業後、板金屋を経て地元の整備工場で整備士として働く。車業界歴は7年。国内外の乗用車からカスタムカーまで、様々な車を整備してきた知識と経験が強み。整備士を離れた現在は、ライターとして中古車の選び方などを中心にメディアへ出稿。週末は子供と一緒に釣りやアウトドアを楽しんでいます。

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