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うっかりもNG!車検切れで検挙されたときの罰則と気づいたときの対応

 
うっかりもNG!車検切れで検挙されたときの罰則と気づいたときの対応

要注意!車検が切れていると大変なことになる?

車検切れの車で公道を走行し、警察から検挙されるケースがあります。今回は車検切れの罰則・罰金と、車検切れに気づいたときの対応について解説します。

目次

車検切れの罰則・罰金と発生する事例

車検切れの罰則・罰金と発生する事例

まずは、車検切れで検挙されたとき課せられる罰則・罰金の内容と、検挙対象となるケースについてみていきましょう。

■車検切れの罰則・罰金はとても厳しい!

車検とは、車が保安基準を満たしているか定期的に検査・確認する制度です。新車購入時は3年(軽貨物は2年)、2回目以降は2年の有効期限が定められています。

そして、ここでいう車検切れとは「有効期限が切れた車」のことを指します。車検が切れた車での公道走行は、他の交通を巻き込んだ重大事故の原因になりかねません。そのため、車検切れは重大な交通違反案件として、以下のような厳しい罰則・罰金が課せられます。

● 行政処分・・・違反点数6点、30日の免許停止(前歴0)
● 刑事罰・・・6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金

まず行政処分ですが、危険な「信号無視」でも違反点数は「2点」であるため、
一定期間に3度繰り返さないと「免停」になりません。ところが、車検切れで検挙された場合、ゴールド免許でも「一発」で免停です。

さらに、行政処分執行後(免停明けor違反者講習受講後)は「前歴1」が残り、「前歴2」の状態で再度車検切れで検挙されると、免許取り消し処分が下されることになります。

■罰則・罰金以外にも発生する車検切れのデメリット

行政処分を受け、罰金を払えばそれで終わりかといえば、車検切れにはさらに大きなデメリット発生のリスクもあります。というのも、車検が切れているということは、必然的に強制加入である「自賠責保険」も切れています。

そして、自賠責保険も切れていれば「無保険運行」となり、違反点数6点の加算と「1年以下の懲役または50万円以下の罰金」が課せられることになります。

つまり、車検切れの車で公道を走行し検挙された場合、90日の免許停止(前歴0)処分を受け、総額80万円もの罰金を納める必要があります。

まだ、それでも事故が絡まなければ御の字、万が一事故を起こした場合は治療費や賠償金をすべて自己負担(※)する必要があります。ですので、「ついうっかり」でも車検が切れていないよう、確実にチェックしておくべきです。

※・・・任意保険に加入している場合、被害者保護の観点から事故相手への補償はなされる。しかし、自賠責保険非加入の場合、人身傷害補償並びに車両保険は免責事項となっていることもあるため注意。

■車検切れの車を保有しているだけなら問題なし!

前述通り、車検は車が安全に「公道」を走行できるか検査し、一定期間それを許可する制度です。そのため公道を走行しないとき、例えば私有地での走行や保管は一切検挙の対象になりません。

ただし、車検が切れていても「抹消手続き」がなされていない場合は、3月末時点における車検証上の所有者に、毎年「自動車税(軽自動車税)」の納付義務が生じます。大きな負担になるため、海外赴任などで長期間車検切れの車を保管する場合は、「一時抹消」をしておいた方がよいでしょう。

うっかり忘れてた!車検切れに気づいたときの対応

うっかり忘れてた!車検切れに気づいたときの対応

車検の有効期限が近づくと、多くの場合は購入したディーラーなどから、それを知らせる案内のDMが届きます。しかし、転居などで住所が変わった場合、DMが届かないことも。連絡がなく車検が切れたことに後から気が付いた場合、どう対処すればよいのでしょうか。

■対応1 車検切れ引き取りサービスのある業者を利用する

一番手っ取り早い方法は、車載車やレッカーなどで車検切れ車を引き取り、点検・整備をしたうえで車検に通し、納車してくれる業者へ車検を依頼することです。各ディーラーや大手中古車チェーンはもちろん、コスモ石油など全国に点在するSSのほとんどが、車検切れ車の引き取りサービスに対応しています。

ただし、小規模中古車店や修理業者は、車両での引き取りに対応していないこともありますし、対応業者ごと引き取り料金にばらつきもあるため、事前予約と確認が必要です。

■対応2 仮ナンバーを取得して車検切れ車を業者へ持ち込む

次に、少々手間はかかりますが自分で仮ナンバーを取得し、車検業者へ車検切れ車を「持ち込み依頼」する方法もあります。仮ナンバーは、自分が居住する区市町村役場に行けば、比較的簡単に取得できます。仮ナンバー発行後、3~5日程度の有効期限内であれば、車検切れでも行動を走行することが可能で、必要書類等は以下の通りです。

● 車検証
● 運転免許証
● 認印
● 自賠責保険証の原本(仮ナンバー取得から1ヶ月以上有効なもの)
● 手数料(自治体により相違あり)
● 自動車臨時運行許可申請書(役所に常備)

ちなみに、多少の知識となれは必要ですが、各陸運局の検査場(軽自動車は検査協会)に行ってユーザー車検を受ければ、最も安く車検を通すこともできます。


■対応3 車検切れ車両を買取・下取りに出す

これは、愛車の残価値や乗り続けるか否かに左右されますが、車検切れ車を買取専門店に出張査定してもらったり、ディーラー乗り換え時の下取りに出す手もあります。なぜなら、車検を受けるとなれば自賠責・重量税だけではなく、修理やパーツ交換に費用がかさむためです。

車検切れという理由で、下取りや買取査定額が下がることはありません。ただし、一般的に下取りより買取の方が、金額的に得をするケースが多いようです。ですので、車検の見積りを取るのと同時に、複数の業者で買取査定を実施。結果を見比べ、乗り続けるか手放すか判断するとよいでしょう。

まとめ

まとめ

車検切れは大きなデメリットを伴うため、マメに車検証やステッカーを確認し、万が一にも車検切れの車で公道を走行しないよう心がけましょう。また、長く走行していない車は早く傷んでしまうため、うっかり期限を過ぎた場合は迅速に対応するとよいでしょう。

車検に関するご相談はいつでも大歓迎。コスモ石油の安心・お得な車検はこちら。  

筆者プロフィール

筆者プロフィール

仲野健太

1976年生まれ、福岡県出身。地元ガソリンスタンドで副店長を務めていた際、3級整備士取得。同社指定工場で上長をサポートしつつ整備技術を高め、2級整備士を目指していたものの、会社がガソリンスタンド事業から撤退したため退職。その後つてを頼って中古車販売店に就職。その後縁があり再びガソリンスタンド会社に就職し、その時ふとしたことからライターの仕事と出会う。フリーライター歴は約5年。本格的な整備はもちろん、買取業者比較やメンテナンス、おすすめカー用品紹介やカーローン解説など、多岐にわたる関連記事を手掛けている。ユーザー目線のわかりやすさや、実体験に基づくオリジナリティの高さに定評がある。

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